小さな子供の「数字」の教え方!日常生活の中で自然に身に付ける方法も!
早期教育という言葉があるように、小さな頃から教育熱心な親も多い世の中です。
読み書き出来るよう家庭で勉強の時間を作ったり、数の概念をしっかり教えようと指導する教室もありますね。インターネットでは、沢山の教材をダウンロードする事もできます。
私は仕事で、幼児に数の指導をしています。数字が書けない、読めない、理解できない子供への指導もしてきました。
その経験を踏まえ、今回は、子供に無理なく楽しく数字を教える方法をご紹介します。
「数える」ことを教える
幼児期は数の概念がしっかり出来ていません。まずは、生活の中で「数える」場面を増やしましょう。
例えば…
- 〇〇くんは何歳?お兄ちゃんは〇歳だよ!
- 今日のおやつはクッキーよ。5個ずつお皿に並べてね。
- お風呂の中で「あと10数えたら上がろうか!」
- お手伝いしてくれる?4人家族だから、4枚お願いね。
このような感じで、子供が「数える」ことに触れる機会を増やしましょう。「上手に数えられたね!」と褒めることで、子供は数字に興味を持ち、次第に大きな数まで数えようと意欲を見せてくれます。
まずは1~10、そして11~20、ここまで唱える事が出来れば、100まではあっという間です。
「数の比較」を教える
数えられても、数を理解したとは言えません。例えば、5と3はどちらが大きい?という事が解らないのです。
比較してどちらが多いか、少ないかを理解するためには、まず「同じ」である数を先に教えることが必要です。
お兄ちゃんと弟、同じくお皿を1枚ずつ、お菓子は2個ずつというように、同じく数える練習をします。そのうちに数に違いを作ります。
すると、お兄ちゃんは多い!僕は少ない…ずるい!となりますね。数が違うことを理解してきた証拠です。
そこで、ただ多い・少ないだけでなく、きちんと数えることで、5と3はどちらが大きい数か、という比較が出来るようになります。
数字を「読む」ことを教える
《1,2,3》と記載して、これを《いち、に、さん》と読むように出来る事は、数を数えられるようになった後の事です。
しかし、数の概念とは、また別の話になります。
数字を読む事は、文字を読むことと同じ感覚です。形を画像として頭に記憶させる訓練が必要です。
これは、読む機会を増やすことが一番の近道です。
カレンダーや、エレベーター、絵本や電話、テレビのリモコン等を利用して、
「エレベーターの3を押してごらん!」「テレビのチャンネルを3にしてくれる?」というように、数字に触れさせる機会を沢山作りましょう。
たいていの物が、1から順を追って記載されていますので、覚えるまでは一緒に数えてその場所を教えてあげましょう。“目で見て数える”ことの繰り返しで、形がしっかりインプットされます。
「足す」を教える
数える、比較する、数字を読む。この3つが出来るようになれば、足算が出来ます。最初は小さな数にしましょう。
右手に1つの飴玉、左手に2つの飴玉を用意し、両手の間隔を開けて子供に見せます。
「どちらが欲しい?」と聞けば、数の比較が出来る子供は「2つの方!」と答えますね。
では、手はそのままの状態で、「合わせていくつ?」と聞いてみてください。わかる子は「3」と答えます。わからなければ、両手を合わせます。
「お母さんが持っている飴はいくつ?」と聞けば、「1,2、3」と数えて「3つ!」と答えられるでしょう。
「1つと、2つ、合せると3になるね!」と説明する事が、足算のスタートです。
物を使って足せるようになった後に、「1+2=3」という、数式を使っての学習に取り組みましょう。順を追うこと、無理なく理解できます。
数の勉強=親子で楽しむ時間
幼児期は、無理に教え込もうと、親が必至になる事は逆効果です。遊びや日常生活の中で楽しみながら、とにかく沢山の数字に触れることが、一番効果的です。
叱ることは、「出来ない事」を恐れ、数字に対して消極的になる可能性が高くなります。
焦って教え込もうとすると、子供の頭の中はパニックになります。順を追って少しずつ教えることが大切です。
就学前は、親子で過ごす時間を一番大切にしたい時期です。数の勉強も、親子が共に「楽しい!」と思える時間の中で出来ることが望ましいと思います。
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